高岡市福岡町赤丸の洋画家、中嶋威(たけし)さん(78)の作品展「Review(振り返り)・Revive(活性化)」は22日、市美術館で始まった。喜寿を過ぎたことを機に、県洋画連盟初代会長を務めた父、故川辺外治さんをしのび、自らの画業を報告しようと個展を開いた。28日まで。
川辺さんは県人として初めて新文展に入選。県洋画界の発展に尽力した。次男の中嶋さんは英語教師の道を選んだが、父の死後に「私に絵を描いてほしかったのかもしれない」と思い、50代後半から本格的に絵画制作に取り組んだ。
定年後は美術団体「光風会」に所属。日本芸術院会員で砺波市庄川地域出身の洋画家、藤森兼明さん=名古屋市=の指導で技術を磨き、光風会展、日展などで入選を重ねた。
個展には、光風会展、日展出品作を中心にした100号の32点、新たに挑戦している抽象画など計55点を展示し、画業の歩みを紹介している。中嶋さんは「父のおかげで芸術の素晴らしさを知ることができた。個展を励みに、自分なりの表現を追究したい」と話す。北日本新聞社後援。