シリーズ第1弾の「すし」で取り上げている笹ずし

シリーズ第1弾の「すし」で取り上げている笹ずし

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飯山「笹ずし」レシピで紹介 農文協「伝え継ぐ家庭料理」

信濃毎日新聞(2017年11月30日)

 一般社団法人農山漁村文化協会(農文協、東京)は、全国の多様な食文化をレシピで紹介する「伝え継ぐ日本の家庭料理」と題したシリーズの第1弾「すし」を発売した。全国各地の80品を取り上げており、うち県内からは飯山市を中心に伝わる「笹(ささ)ずし」を紹介。16冊のシリーズになる予定で、今後も県内の特徴的な食を取り上げるという。

 昔は当たり前に作られていた「ふるさとの味」を改めて伝えていく狙い。笹ずしはゼンマイや干しシイタケを具にしたレシピを掲載。戦国武将上杉謙信の一行に、笹の葉を皿にしてご飯や山菜を載せて渡したのが始まりと伝わる―とし、「謙信ずし」とも呼ばれると紹介した。

 レシピとは別に、注目点をまとめたコーナーでは、飯田市伊豆木に伝わるサバずしの写真も掲載。塩漬けにして日持ちするようにした塩サバが「内陸部の人びとにとって特別に貴重な海の幸として親しまれていた」と説明している。

 本は、一般社団法人日本調理科学会(東京)が企画と編集を担当した。同学会はこれまで、地域の特徴ある家庭料理について調査。これを基に、住民が次世代に引き継ぎたいと考えているといった基準で、約1900品の料理を選んだ。地域住民に実際に調理してもらうなどし、レシピ化した。

 今後3カ月に1冊のペースで発売する。県内からはおやきやコイのうま煮、野沢菜漬けなどを掲載する予定だ。農文協の中田めぐみさん(47)=飯田市出身=は「他県と比較できるのが面白い。この料理は特別だったんだと、県内の料理を見直すこともできる」と話している。

 B5判変型、128ページ、オールカラー。1728円。問い合わせは農文協(電話03・3585・1142)へ。

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