木曽町福島の「崖家」について、調査結果を報告する学生(中央奥)ら

木曽町福島の「崖家」について、調査結果を報告する学生(中央奥)ら

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木曽「崖家造り」地域資源に 珍しい景観を再認識へ

信濃毎日新聞(2017年12月4日)

 木曽町福島の木曽川沿いに連なる「崖家(がけや)造り」と呼ばれる家々をテーマにしたタウンディスカッション「崖家づくりのいまと未来を考える」が3日、町文化交流センターであった。全国的にも珍しい景観の魅力と価値を再認識しようと同町の第三セクター「まちづくり木曽福島」が企画。信州大の学生による調査結果の発表やパネル討論があり、地域資源としての生かし方も話し合った。

 崖家は20世紀初めの道路整備に伴い、道と木曽川との間にある狭い土地を有効活用しようと岩盤を削って建てられたという。JR木曽福島駅近くのコンクリート造りの家も合わせて約40軒あり、うち10軒は空き家となっている。

 調査は、まちづくり木曽福島が信大経法学部の武者忠彦准教授(42)のゼミに依頼。この日は3年生7人が調査結果を発表した。崖家にいる住民の年齢や家族構成、建物の築年数から、20年後には9割が空き家になると推計。学生たちは「芸術家に住んでもらい制作過程を公開する」といった活用方法を提案した。

 崖家がこの規模で残るのは全国的にも、岐阜県郡上市と群馬県下仁田町にある程度だという。最近は外国人観光客が訪れ、写生や写真撮影をする姿も目立つ。町はこれまで観光PRや生かし方を検討してこなかったという。

 パネル討論には、高校生まで崖家に住み、今は町内で整骨院を営む今村高明さん(68)も参加。現在も90歳の母親が暮らすが、「町づくりに使いたいなら、今後貸すことも考える」と発言した。木曽町の原久仁男町長は「住民との触れ合いなども含め、新たな見どころとして発信していくことも考えたい」と話した。

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