天狗党に関する史料が並ぶ企画展「天狗党と大野」=福井県大野市の同市歴史博物館

天狗党に関する史料が並ぶ企画展「天狗党と大野」=福井県大野市の同市歴史博物館

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天狗党の足取り紹介 大野市歴史博物館で企画展

福井新聞(2017年12月7日)

 江戸末期に京都を目指して大野を通り、敦賀で非業の死を遂げた水戸天狗(てんぐ)党の歴史を紹介する企画展「天狗党と大野」が、福井県大野市の同市歴史博物館で開かれている。敦賀までの足取りをパネルや史料で解説。戦の時に甲冑(かっちゅう)の上に着た陣羽織や、大野藩の後の家老・内山七郎(しちろう)右衛門(えもん)良休が一行の足取りを伝えた書状など初公開の9点を含め、現物や写真パネル約40点が展示されている。24日まで。 水戸を出発した一行は山中を抜けるように渡り歩き、民家や大庄屋などに泊まりながら先へ進んだ。
 
 水戸を出発した一行は山中を抜けるように渡り歩き、民家や大庄屋などに泊まりながら先へ進んだ。 
 
 会場には、大野領入りを防ごうと大野藩が旧西谷村を焼き払った際に燃え残った土蔵の戸を展示。上部が黒く焼け焦げ、当時の状況を物語っている。
 
 初公開の陣羽織は水戸藩主側用人の四男で天狗党の首領格、藤田小四郎(1842~65年)が着用していたとみられる。一行が鯖江領に入った時に善徳寺(池田町)に残したとされ、後に大野藩の田村家へ贈られた。緋(ひ)色の羅紗(らしゃ)に紺色の襟。厚みのある日本刺しゅうの技法でサルを追うタカが施されており、首領格の威厳を感じさせる。
 
 首領武田耕雲斎(たけだこううんさい)(04~65年)が一晩過ごした大野市木本の元大庄屋に贈ったとされる特大の日本地図も写真パネルで紹介。天狗党の追討軍総大将を担った良休が大野藩士・中村雅之進に送った書状では、一行が木本から去り、臨戦態勢に入っていたとみられる大野城下が危機を脱したことを知らせている。
 
 市教委学芸員は「全国諸藩に動揺を走らせた時、その渦の中に大野も巻き込まれていた。国力が十分でない中、大野藩がどのような立ち回り方をしてリスクを回避したのかを感じてほしい」と話している。
 
 9日午後1時半から、同館で市教委学芸員によるギャラリートークがある。入場料は大人200円、中学生以下無料。

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