南佐久郡小海町出身のアニメーション監督新海誠さん(44)の代表作6作品を町営バスの車体にあしらったラッピングバスの運行が11日、町内で始まった。町と町民有志が新海さんを地元から応援しようと企画。11月に運行を始めようと準備を進めてきたが、映画「君の名は。」の絵柄の使用許諾契約を取り交わしていないことが判明し、延期していた。
町と東宝(東京)が12月1日付で、9日から1年間の契約を結んだ。6作品の題名と場面をそれぞれ直径約1・2〜1・8メートルの円の大きさで描き、車体に貼っている。
11日は小海小学校の児童がバスを使って登校。バスを降りた児童は、走り去るラッピングバスを見て「かっこいい」「すごいきれい」と笑顔だった。
企画の中心になった町高原美術館学芸員の中嶋実さん(51)は走るバスを見掛け、小海町の風景が登場する「星を追う子ども」の装飾やバスが町に溶け込んでいるように感じたという。「新海さんの魅力が新たな形で伝わる。子どもたちに身近に感じてほしい」と期待していた。