昨年12月に新潟県糸魚川市で発生した大火などの大規模火災を想定した金沢市消防局の訓練が16日、同市磯部町の市城北市民運動公園で行われた。消防隊員ら約110人が石川県内で初めて導入された放水銃や自動中継機能付可搬消防ポンプを使って高さ30メートル、幅120メートルの「水のカーテン」をつくり、万一に備えた。
訓練は住宅火災が強風にあおられ、周辺の家屋に延焼した想定で実施し、消防車やポンプ車、指揮車など計22台が出動した。放水銃を構えた消防隊員が横一列に並び、高所放水車とともに一斉放水した。水を積載したコンクリートミキサー車を活用し、消火用水の供給訓練にも取り組んだ。
市消防局によると、放水銃は小型で持ち運びしやすく、狭い路地での放水が可能となる。自動中継機能付可搬消防ポンプは、最長で1キロ離れた河川から取水でき、水圧を自動調節しながら火災現場まで送水する。糸魚川の大火を受け、市消防局が11月に消防体制を強化するため導入した。