縄文時代前期の小竹貝塚(富山市呉羽町北)から出土した魚の骨や漁具を紹介するミニ企画展「縄文人の食生活」が19日、同市北代の北代縄文館で始まった。海、川、潟にすむさまざまな魚の骨があり、担当学芸員は「意外とグルメだったことが分かる」と解説する。2018年5月27日まで。
小竹貝塚は日本海側最大級の貝塚とされる。集落があった約6千年前は温暖期だったため海面が現在より4~5メートル高く、北側には旧放生津潟が迫っていた。このため淡水や汽水を好むコイ科やスズキ属の骨が多数出土。富山湾に生息する魚やクジラ、イルカの骨も見つかり、神通川や富山湾にも漁に出ていたことが推測される。今回はほぼ初公開となる80点を展示した。
現在は東シナ海や赤道近くなど暖かい海にすむサメ類、シロワニの歯も出土しており、当時の地球温暖化をうかがうことができる。12月23日午前10時から展示解説会を開く。