天出しをする茅野社長。10日ごろに寒天狩りを始める=茅野市

天出しをする茅野社長。10日ごろに寒天狩りを始める=茅野市

長野県 蓼科・八ヶ岳・諏訪 特産

諏訪地方ならでは「寒天狩り」いかが

信濃毎日新聞(2018年1月7日)

 諏訪市の寒天製造販売イリセンは今月、茅野市の工場にある屋外の干し場で客に角寒天を拾い集めてもらい、販売する「寒天狩り」を始める。生産現場の一端を見てもらい、諏訪地方の特産品に親しみを感じてもらう目的だ。将来は子どもたちの作業体験も受け入れ、衰退傾向にある地場産業を継承する機運を高めたいとしている。
 角寒天は、12〜2月の厳冬期に洗ったテングサを溶かして型に入れ、長さ30センチほどの生寒天にして、干し場で天日と風にさらす「天出し」をする。2週間ほど凍ったり解けたりを繰り返して、水分が抜けて乾燥すれば出来上がりだ。
 寒天製造業者は通常、天出し中は観光客への対応が難しいという。イリセンは数年前から作業の効率化を図っており、寒天狩りは寒天の回収や包装、出荷の手間が省けるとして、茅野文法社長(37)が発案した。
 寒天狩りの客には、テングサを洗う水槽や煮る木製のたるも公開する予定。茅野社長らが作業の合間に接客し、工程や道具を説明する。テングサの高騰や温暖化による生産できる期間の短さなど、伝統産業の現状も知ってもらう。
 県寒天水産加工業協同組合(茅野市)によると、全国に流通する角寒天のほとんどは諏訪地方産。ただ、暖冬で冷え込みが続かずに生産できる期間が短くなっており、1940(昭和15)年ごろに約1200トンあった年間生産量は近年70トンほど。2005年に30ほどあった生産者も16年は12に減った。
 茅野社長は、寒天狩りをきっかけに地元の人にも諏訪の風土と産業について改めて考えてほしいと願い、「地域と寒天とのつながりを再び太くしたい」と話している。
 寒天狩りは10日ごろから受け入れ、「新天」と名付けた角寒天は1本100円、ところてん用の「生天(生寒天)」は1本200円で購入できる。問い合わせはイリセン(電話0266・52・0342)へ。

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