富山市八尾町中心部に伝わる曳山(ひきやま)囃子(ばやし)の寒稽古が23日、曳山を持つ6町内のトップを切って、同市八尾町今町で始まった。住民が雪の降る坂の町に優雅な音色を響かせた。
八尾町の曳山は約280年の歴史があり、中心部の6町が囃子を受け継いでいる。毎年5月に行われる越中八尾曳山祭では、6町の住民が、豪華な装飾を施した曳山をそれぞれ町中心部で引き回す。
この日は、今町曳山保存会(廣川正司会長)のメンバー15人ほどが今町公民館に集まった。直径約1メートルの太鼓のゆっくりとしたリズムに、参加者は三味線と笛の音色を重ねた。
今町の寒稽古は、ご神体の菅原道真にちなみ、25日の初天神まで行う。他の5町は、今月下旬から2月中旬にかけて実施する。