昔ながらの民宿街が残る北安曇郡白馬村北城切久保地区で23日夜、外国人観光客に日本の祭りの雰囲気を味わってもらう催し「白馬岩岳〜冬の夜祭り〜」が開かれた。地域をより深く知ってほしいと、地元の白馬岩岳観光協会が初めて企画。きねと臼を使って餅つきをし、地酒の振る舞いや和太鼓の演奏などでもてなした。
地区内にある公民館や神社を会場に実施。大粒の雪が降る中、ゲレンデ帰りの観光客らが次々に足を運んだ。餅つきは交代で参加し、「わっしょい」の掛け声とともにきねを振り下ろした。餅はお汁粉にして振る舞い、訪れた人たちはつきたてを味わって体を温めた。
近くの民宿は、玄関先に自家製料理を用意した。オーストラリアから訪れたアダム・ウィリアムズさん(27)は野沢菜の漬物を食べて、「おいしい」と笑顔。地酒や山菜料理も味わい、「素晴らしいもてなし」と喜んでいた。
催しは、民宿や飲食店を営む住民、スキー場で働く従業員ら約40人で運営。同協会長の吉沢勇さん(65)は「白馬はスキー場だけでなく、昔ながらの街並みや地域の伝統文化にも魅力があると思う。住民たちと交流しながら体感してもらえれば」と話した。
30日午後4〜9時には、隣の新田地区をちょうちんなどでライトアップし、夜の街歩きを楽しめる催しが開かれる。参加無料で申し込み不要。問い合わせは同協会(電話0261・72・2780)へ。