高岡市中心部で3月に行われる「山町筋のひなまつり」に向け、富山大芸術文化学部は1日、展示や行事の案内表示デザインの企画案発表会を、山町筋にある高岡御車山(みくるまやま)会館で開いた。まつりを主催する「土蔵造りのある山町筋まちづくり協議会」の作井宗人会長は、「デザインを今年のポスターやチラシに生かせるように話を進め、若い感性で盛り上げたい」と期待した。
まつりは、国重要伝統的建造物群保存地区の山町筋の魅力を発信しようと、同協議会が毎年開いている。今年は3月10、11日で、土蔵造りの建物などを会場にひな人形を展示する。北日本新聞社共催。
案内表示は、武山良三芸術文化学部長が担当する「サインデザイン演習」での取り組み。同学部のある高岡市の活性化に一役買おうと、今回のテーマを設定した。
学生25人が、ひな人形や山町筋の町並みからイメージしたのぼり旗、のれん、シンボルマークなどの案を順番に発表。作井会長、山町筋に住む塩崎吉康同学部校友会長、市の担当者ら5人が審査し、芸術文化学科デザイン情報コース3年、松野奈々さん(21)の案が高い評価を受けた。
松野さんのデザインは、ひし餅からイメージしたピンク、アイボリー、グリーンを組み合わせた柔らかな色使いが特徴。作井会長は「まつりの雰囲気に合っている。採用できるようにしたい」とし、松野さんは「より良いデザインに仕上げたい」と話した。
松野さん以外の数点も活用できるよう、今後さらにデザインを練ることになった。