5季ぶりに出現した御神渡りを前に拝観式を行う八剣神社の宮司や氏子たち=5日午前8時35分、下諏訪町東赤砂

5季ぶりに出現した御神渡りを前に拝観式を行う八剣神社の宮司や氏子たち=5日午前8時35分、下諏訪町東赤砂

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諏訪湖で御神渡り拝観式 「経済、明るい兆し」

信濃毎日新聞(2018年2月5日)

 湖面を覆った氷に筋(亀裂)が入ってせり上がる「御神渡(おみわた)り」が5季ぶりに出現した諏訪湖で5日朝、筋と方向を正式決定する神事「拝観式」が行われた。御神渡りを記録、認定する八剣神社(諏訪市)は拝観式の後、今季の筋を明治以降の御神渡りの記録と照合し、今年の天候を「前半は不安定、後半は順調」、作柄は「やや良」、経済は「明るい兆しあり」と占った。

 御神渡りは、諏訪大社上社(諏訪市、茅野市)の男神「建御名方命(たけみなかたのみこと)」が、下社(諏訪郡下諏訪町)の女神「八坂刀売命(やさかとめのみこと)」の元へ通った跡だと言い伝えられている。

 八剣神社で午前7時から神事を行った宮坂清宮司(67)や氏子総代ら約70人は諏訪市豊田の湖畔へ。近くにある筋の起点を男神が氷上へ降りたとされる「下座(くだりまし)」と確認し、下諏訪町方面へ延びる筋を「一之御渡り(いちのみわた)」と認定した。神事は住民ら100人余が見守った。

 一行は湖周を時計回りに移動し、下諏訪町東赤砂では湖岸近くを通る一之御渡りを拝観。同町西高木で一之御渡りの終点「上座(あがりまし)」を確認した。また、諏訪市の上川河口近くから北上する筋を「二之御渡り(にのみわた)」、諏訪市・下諏訪町境から南西に向かう筋を「佐久之御渡り(さくのみわた)」と認定した。

 今季の諏訪湖は、1月15日に全面結氷した後にいったん解氷。その後、最高気温が氷点下の「真冬日」が続いたこともあって同27日に再び全面結氷し、2月に入って2013年1月以来となる御神渡りが出現した。1月5日から毎朝、湖岸で結氷の状況を観察してきた宮坂宮司は、「5年ぶりに拝観式を行えて喜ばしい。本当にほっとした」と話した。

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