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大伴家持の生涯漫画に 里中満智子さん描き下ろし

北日本新聞(2018年2月14日)

 漫画家の里中満智子さんが今夏、越中ゆかりの万葉歌人・大伴家持(718~785年)の生涯を描く「言霊の人 大伴家持」を出版する。生誕1300年を迎える今年に合わせて県が働き掛けてきたもので、描き下ろし漫画となる。県は県内の図書館や学校に配布するための経費を新年度予算案に計上する方針だ。

 里中さんは、生誕1300年記念事業について検討する県の懇話会で特別委員に就き、東京で昨春開かれた「越中万葉シンポジウム」ではパネリストも務めた。

 制作を進めてきた「言霊の人」は、大手出版社から上下2巻で出版される予定。万葉集の和歌も盛り込みながら、奈良時代に越中国守を務めた官僚としての人間模様や、女性との恋愛なども描かれるという。里中さんは代表作「天上の虹」で、持統天皇を主人公に万葉の時代を描いており、家持の作品制作にも意欲を示していた。県は「家持の和歌や人物像に触れて、幅広い年代の県民が万葉集に親しみを持つきっかけになればいい」と話している。

 高志(こし)の国(くに)文学館(富山市舟橋南町)で3月18日に始まる企画展「歌人 大伴家持-現代と響き合う詩心」で、複製原画を展示することにしている。

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