右近家当主の長女が着用した昭和初期の婚礼衣装=26日、南越前町河野の北前船主の館・右近家

右近家当主の長女が着用した昭和初期の婚礼衣装=26日、南越前町河野の北前船主の館・右近家

福井県 鯖江・武生・越前海岸

南越前・右近家で昭和初期の婚礼衣装展

福井新聞(2018年3月2日)

 北前船主として栄えた右近家11代当主の娘の婚礼衣装とひな人形展が、20日まで南越前町河野の同家で開かれている。昭和初期の豪華な着物や、大正期から伝わる上品な顔立ちの人形が、同家の栄華を物語っている。

 婚礼衣装は11代当主権左衛門(義太郎)の長女、富久子さんが1936年、食品卸売業を営んでいた11代國分勘兵衛氏と結婚した際に着用した。富久子さんが2016年に亡くなった翌年、國分家から右近家に寄贈された。白無垢は飛び立つ鶴の模様で、黒地の色打ち掛けはオレンジや紫、緑色の刺しゅうが施されている。展示は初。

 ひな人形は富久子さんが生まれた翌年、1917年の3月に母親の実家である能登の時国家から贈られた。右近家では毎年5段飾りで再現している。100年以上たつが保存状態が良く、柔和な表情でたたずんでいる。

 3日は、3月生まれの小学生以下男女に越前焼のひな人形をプレゼントする(先着10人)。3~5日は全入館者に甘酒を振る舞う。

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