生誕100年に合わせた企画展を開催する「ちひろの生まれた家」記念館=越前市天王町

生誕100年に合わせた企画展を開催する「ちひろの生まれた家」記念館=越前市天王町

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ちひろ生誕100年 特別展やグッズ製作

福井新聞(2018年3月16日)

 越前市は同市生まれで日本を代表する絵本画家いわさきちひろの生誕100年に合わせ、ちひろの代表作約100点を紹介する特別展の開催やタペストリー掲示、グッズ製作などを行う。全国にファンがいる貴重な地域資源を観光に生かし、生誕地・越前市をアピールする。21日に第1弾となる企画展が始まる。

 ちひろの母岩崎文江は武生実科高等女学校の教師として武生町(現越前市)に赴任。1918年に結婚し、同年12月15日にちひろを出産した。

 生誕100年に向けては、市や同市天王町の「ちひろの生まれた家」記念館を運営する市観光協会が2015年の誕生日イベントを皮切りに取り組みを進めてきた。

 "記念イヤー"の軸となるのが9月21日~12月24日に市武生公会堂記念館で開く特別展。大勢に訪れてもらうため、福井国体の開催時期も踏まえ設定した。「ピエゾグラフ」と呼ばれる最新技法を用いた複製画で、前・後期約50点ずつ初期から晩年までの代表作を展示する。

 「生まれた家」記念館でも、ちひろの絵本作品をテーマにした企画展を来年3月までに4回開催。第1弾は今月21日~6月11日でアンデルセン童話の12点を展示する。

 タペストリーは、市内の商店街や国体会場などにゴールデンウイークから12月まで掲示。看板はJR武生駅や市武生中央公園などから「生まれた家」記念館へ誘導を図るために整備する。グッズは同記念館のオリジナルを製作する予定。

 また、同協会は生誕地を効果的にPRするとともに来年以降も観光・地域振興につなげていこうと、生年の「1918」のロゴを作成。ちひろの代表作「赤い毛糸帽の女の子」をモチーフにした同記念館のマークを基にデザインした。広報物などに使っていく。

 市は2018年度一般会計当初予算に生誕100年関連で1911万円を計上した。市商業・観光振興課の川邉俊博副課長は「100年に向け、掘り起こしを続けてきた。市民みんなでお祝いする1年としたいし、まちなかへの誘客につなげたい」と話している。

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