宗教と権力とのはざまで起きた悲劇を演じる俳優=利賀創造交流館

宗教と権力とのはざまで起きた悲劇を演じる俳優=利賀創造交流館

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インドネシアとディオニュソス上映 利賀・夏のSCOT

北日本新聞(2018年3月22日)

 南砺市の県利賀芸術公園で8~9月に開かれる演劇の祭典「SCOTサマー・シーズン」で、ギリシャ悲劇「ディオニュソス」が日本・インドネシア共同企画事業として上演されることになり、21日、同市の利賀創造交流館でインドネシア人俳優らの稽古が公開された。

 この作品は劇団SCOTの鈴木忠志主宰が演出。狂信的な宗教と権力との摩擦から起きる母と息子の悲劇を通じ、現代社会に潜む危機や恐怖を浮かび上がらせる。

 出演するインドネシア、中国、日本の俳優はそれぞれの言語でせりふを述べる。インドネシア人俳優は島によって異なる言葉をそれぞれ用い、多彩な文化性を織り交ぜた舞台芸術作品となる。

 サマー・シーズンのほか、両国の国交樹立60周年記念事業としてインドネシアの世界遺産寺院遺跡群でも上演する。

 俳優ら17人は4日から利賀地域で稽古に取り組んできた。21日はインドネシア14人、中国と日本各1人の計16人の俳優が参加。鬼気迫る雰囲気を漂わせ、絶妙な間合いや身体表現を交えて演じていた。

 鈴木主宰はそれぞれの言語を使う理由について「感情と共に出てくる『心の中の言葉』を表現するには、慣れ親しんだ言語がふさわしい」と話していた。


■日ロ合同開催に意欲 シアター五輪
 鈴木忠志主宰は稽古終了後に会見し、南砺市利賀地域と黒部市で来年開かれる国際演劇祭「第9回シアター・オリンピックス」について、ロシアとの合同開催に意欲を示した。

 サンクトペテルブルクでの開催を視野に、5月にロシア関係者と協議するとし、「国レベルのイベントになる」と発展への期待感を示した。「両国の文化活動拠点となる利賀の素晴らしさを、多くの人に知ってもらいたい」と望んでいた。

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