長野、新潟両県にまたがる妙高戸隠連山国立公園の地元6市町村などでつくる連絡協議会は22日、長野市で本年度の総会を開いた。2019年度の開通を目指すロングトレイル(長距離自然歩道)について、長野駅(長野市)から笹ケ峰(新潟県妙高市)付近を結ぶ南北ルートと、小谷村の雨飾山付近と野尻湖(信濃町)付近を結ぶ東西ルートを組み合わせた「T字ルート」とする方針を確認した。
ロングトレイルのコースは、連絡協の「歩く利用部会」に加わる環境省や両県、市町村の担当者や民間団体などのメンバーが17年8月から検討。南北ルートは、善光寺と戸隠神社奥社を結ぶ戸隠古道を生かし、黒姫山西麓の自然歩道などを歩く。東西ルートは、笹ケ峰のダム湖「乙見湖」付近から西側は雨飾山南麓を通って「塩の道トレイル」へ、東側は野尻湖経由で「信越トレイル」に向かう。
具体的なルートは、18年度に部会メンバーや地元住民らで現地を踏査し、話し合う。旅行会社など外部の意見も聞きながら、秋から冬ごろにコースを固め、ロングトレイルの名前やマークも検討する。いずれも、この日決めた18年度活動計画に盛り込んだ。
18年度は他に、地域の自然や文化に触れて学んでもらうエコツーリズムを進めるため、ツアー商品の開発に向けた準備を進めることなどを確認。策定中の管理運営計画で定める地域独自の基準や規則などの案については、公園内の建物の屋根は「茶色か黒色」とし、店舗の立て看板などは「設置しない」こととする内容などを了承した。