景観賞を受賞した建物などを紹介する冊子。町内を巡り歩けるように道案内も載せた

景観賞を受賞した建物などを紹介する冊子。町内を巡り歩けるように道案内も載せた

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松代、冊子で街歩き満喫 「景観賞」受賞の建物など

信濃毎日新聞(2018年3月27日)

 長野市松代地区の長野商工会議所松代支部や地元住民らでつくる「松代中心市街地活性化協議会」は、「城下町松代街なみ景観賞」の対象として表彰した建物など計約100軒を紹介する冊子を作った。建物を見ながら街歩きを楽しんでもらおうと、推奨ルートを記した地図も載せた。30日から地区内の松代まち歩きセンターで販売する。

 景観賞は、城下町らしい街並みをつくり出している建物などを表彰し、より良い街づくりにつなげようと1998年度から始めた。冊子づくりは20周年の節目を迎えた2017年度の記念事業の一つ。同年8月に地元住民や専門家らで「城下町松代建物めぐりプロジェクト委員会」を設け、編集作業を進めてきた。

 松代地区内の旧町名を基に、10区域に分けてまとめた。それぞれ旧町名の由来や、区域内にある国や市の指定文化財、史跡、景観賞を受けた民家や店舗などを写真で紹介。江戸時代末期と現在の地図も載せ、古くからの道が今も残ることを伝えている。

 旧町名の由来については、「殿町」は「藩主の居館があった」とし、「代官町」は「代官が多く住んでいた」などと説明。地区内に残る武家屋敷については「前庭、建物(主屋)、庭園、農地と明確な空間構造を持っている」とし、松代ではこの特徴が残されている箇所が多いため、城下町としての雰囲気が保たれている―とした。

 巻末には、地元の建築士長尾晃さん(52)が武家屋敷や町屋の特徴などについて記したコラムも載せた。

 街歩きの推奨ルートは、地元住民から「建物を巡れるように道案内を入れてほしい」との声が寄せられたことを受け、プロジェクト委員会が検討、提案した。協議会は今後、実際にルートを歩く催しも計画したい考え。香山篤美会長(69)は「冊子をガイドブックとしても使ってほしい」と話している。

 A4判、32ページ。税込み500円。問い合わせは松代まち歩きセンター(電話026・285・0070)へ。

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