ライトアップされた「長姫のエドヒガン」。夜風に吹かれ、踊っているように見えた

ライトアップされた「長姫のエドヒガン」。夜風に吹かれ、踊っているように見えた

長野県 伊那路 花・紅葉

咲き誇る飯伊の一本桜 春の陽気で次々満開

信濃毎日新聞(2018年3月30日)

 飯田市追手町の市美術博物館敷地内にある県天然記念物「長姫のエドヒガン」が29日、満開となり、飯田下伊那地域に多い一本桜が各地で見頃を迎えている。3月の暖かな陽気で、例年より早めのシーズン到来となった。

 長姫のエドヒガンは推定樹齢450年以上。飯田城主代々の家老安富(やすとみ)氏の邸跡近くにあったことから「安富桜」の名称でも親しまれる。同博物館によると、今年は27日に開花し、29日の日中に一気に開いた。開花は昨年より10日、満開は11日早い。夜はライトアップされ、幻想的な姿が夜空に浮かび上がっている。

 阿南町北條の中谷地区にある推定樹齢130年のヒガンザクラも満開。町内で最も早く咲くとされ、「春告(はるつげ)桜」の通称で親しまれる。住民でつくる「中谷桜会」(久保田勝治会長)によると、咲き始めは例年3月末だが、ここ数日の暖かさで見頃が早まった。

 この日の飯田下伊那地域は、飯田市南信濃で3月の観測史上最高の25度を記録するなど5月下旬並みの陽気。南信州広域連合の気象アドバイザー土井雅彦さん(65)=飯田市=は「今の陽気がしばらく続き、飯田下伊那各地の一本桜は例年より早めに見頃を迎えるだろう」と話していた。

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