ツアーで乗車する篠ノ井線と姨捨駅周辺風景

ツアーで乗車する篠ノ井線と姨捨駅周辺風景

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篠ノ井線の関心、ツアーで高める 「スイッチバック」体験を

信濃毎日新聞(2018年4月6日)

 千曲市の信州千曲観光局は、市内のJR篠ノ井線姨捨駅で列車が進行方向を変える「スイッチバック」を体験し、「日本三大車窓」とされる善光寺平の眺めなどを地元住民の解説で楽しむツアーを企画した。地域の魅力に触れてもらうとともに、住民の足として重要な篠ノ井線を使い続ける意識を高めようとの試み。観光客に加え、地元の人への参加も呼び掛けている。

 「スイッチバック体験ツアー!」と銘打ち、5月5日を皮切りに来年3月21日まで計23回を計画した。開催日の正午に上田駅温泉口に集合し、バスでJR稲荷山駅に移動。篠ノ井線に乗り、スイッチバックを体験する。姨捨駅で下車し、駅構内を見学した後、国の重要文化的景観「姨捨の棚田」を散策。バスで移動し、戸倉駅で解散する内容だ。

 スイッチバック式の駅では、勾配を上る列車が一度止まり、バックして側線に入って停車する。JR東日本長野支社によると、全国的に珍しく、姨捨駅の特徴となっている。ツアーでは、地元の棚田を案内する住民グループ「楽知会(らくちかい)」のメンバーが集合場所からガイド役で同行し、篠ノ井線の歴史や沿線の人々の暮らしについて話す。

 ツアーを企画した地域おこし協力隊の佐々木貴弘さん(40)は篠ノ井線について、沿線住民の重要な交通手段であるとともに、車窓からの風景、スイッチバックなどは観光資源でもあると説明。ツアーを通じ、地元住民には「当たり前にある篠ノ井線に関心を高めるきっかけにしてほしい」とし、観光客には「千曲市の魅力を知る入り口にしてもらいたい」と話している。

 各日とも最少催行人員は15人で、定員は約20人。定員に空きがあれば、当日でも参加を受け付ける。料金はいずれも税込みで中学生以上4500円、小学生4400円。旅行商品の問い合わせは、信州千曲観光局(電話026・261・0300)へ。

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