初公開された「桜の図屏風」=加賀市の県九谷焼美術館

初公開された「桜の図屏風」=加賀市の県九谷焼美術館

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秘蔵の桜で「お花見を」 県九谷焼美術館、総金箔の屏風を初公開

北國新聞(2018年4月8日)

 県九谷焼美術館(加賀市)は7日、未公開の「桜の図屏風(びょうぶ)」を一般向けに初披露した。屏風は市内の旧北前船主の家に伝来する総金箔(きんぱく)張りの逸品で、長く収蔵庫に眠っていたが、ここ数日の風雨で市内各所のソメイヨシノが早々と散ってしまったことを惜しみ、来館者に花見気分を味わってもらおうと、急きょ特別公開を決めた。同館では「こちらの屏風の豪壮な桜で目の保養をしてほしい」としている。
 屏風は縦137センチ・横294センチの一双(2枚1組)で、右側には桜の古木と鳳(ほう)凰(おう)が、左側には枝垂(しだ)れ桜とオシドリなどが写実的な筆致で描かれている。
 同美術館によると作者の安(やす)春(はる)壽信(としのぶ)は狩野派の絵師とみられ、製作年代や来歴などは不明だが、少なくとも200年以上は前の作だという。旧北前船主の家の蔵に長らく保管されていたが、2012年に所有者が同館に管理委託した。
 同美術館は顔料の退色や剥落などを防ぐため、普段は光を当てないよう屏風を収蔵庫にしまい、公開の機会をうかがっていた。
 加賀市内では、街中を流れる熊坂川沿いの桜並木などが3日に満開を迎えたが、その後に花散らしの風雨に遭って見頃が早々と過ぎてしまった。そこで同美術館は、秘蔵の「桜の図屏風」を2週間限定で公開することにした。
 中越康介学芸員は「長く非公開だったために保存状態は極めてよく、北前船主の持ち物にふさわしい。たびたび披露できる品ではないので、この機会に皆さんに見てもらいたい」と話している。

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