縁起物の小物をつるし、子供たちの幸せを願う「つるし雛(びな)」が、柏崎市新道の市史跡「飯塚邸」に飾られている。鮮やかなつるし雛約280点が、風情ある古民家を彩っている。
つるし雛は江戸時代に始まったとされる風習。飯塚邸では2013年以降、冬季休館明けの4、5月に開く恒例行事となっている。
会場には、「病が去る」にかけたサルや、早く歩けるようにとの思いを込めた草履などがつるされている。どれも同市半田地区の住民らによる手作りだ。訪れた人たちは、伝統的な日本建築を埋め尽くす愛らしい姿をじっくりと見て回っていた。
家族で訪れた燕市の無職男性(67)は「いろいろな願いがこもっているようだ。本当にかわいらしい」と盛んに写真を撮っていた。
展示は5月6日まで。4月22日、5月3日には呈茶会が開かれる。月曜休館(4月30日は開館、5月1日は休館)。入館料は大人310円、小中学生150円。問い合わせは飯塚邸、0257(20)7120。