県産タケノコの約9割の生産を占める金沢市で12日、今季の出荷が始まった。JA金沢市によると、3月に暖かい日が続いたことなどから今年は昨年より5日早い初出荷となった。初日に同JA野田集出荷場に運び込まれた1・5トンは、卸売市場を経由し、13日昼ごろから県内や東京の食品売り場に並ぶ。
同JAによると、今年は収穫の多い「表年」に当たり、過去最低だった昨年の223トンの2・7倍に当たる600トンの出荷を見込み、ピークは4月下旬という。小ぶりのタケノコの引き合いが強い東京などにも出荷する。
JA金沢市筍(たけのこ)部会の林賢一部会長(71)はイノシシの食害により、少しずつ収穫量は減っているとした上で「今年は雪が多かったので締まりがよく、甘みもある。みそ汁や煮物、天ぷらにして味わってほしい」と勧めた。