完成した「SAKU13 PROJECT K」を手にする大塚さん

完成した「SAKU13 PROJECT K」を手にする大塚さん

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「華やか」女性杜氏が醸造 佐久地域酒蔵4季目の「SAKU13」

信濃毎日新聞(2018年4月19日)

 佐久地域13酒蔵の若手経営者でつくる佐久若葉会(佐久市)が企画した純米大吟醸酒「SAKU13(サクサーティーン)PROJECTK」が完成した。4季目の日本酒造りとなる今回は、初めて若手女性杜氏(とうじ)である大塚酒造(小諸市)の大塚白実(きよみ)さん(32)が醸造を担い、他の4蔵もサポート。酒米も県農業試験場(須坂市)が育種した新品種「信交酒545号(山恵錦(さんけいにしき))」を初めて使い、仕上がりも好評だ。

 22日に小諸市の小諸駅前の停車場ガーデンでお披露目会を開き、試飲即売も行う。県内や東京、大阪の酒販店などで約1300本限定で販売するという。

 佐久若葉会は2014年から日本酒「SAKU13」の販売を手掛けている。従来は地域で酒米「ひとごこち」の生産から取り組んだが、高品質を維持し収量も多いとされる山恵錦の普及に県内の酒造関係者らの期待が高まっており、「新たな挑戦」として山恵錦を使うことにした。「PROJECTK」のKは大塚さんの名前と、小諸市の頭文字から取った。

 杜氏3年目の大塚さんを、いずれも佐久市の千曲錦酒造、古屋酒造店、武重本家酒造、大沢酒造の杜氏らがサポートした。若葉会幹事で土屋酒造店(佐久市)社長の土屋聡さん(41)は「華やかですっきりしている」とし、副幹事で古屋酒造店社長の荻原深さん(39)も「ふくよかさや、味わい深さが表現されている」と評価。大塚さんは料理との相性を考えて香りが強過ぎないように配慮したとし、「皆さんのお力を借りて良い商品ができた」と手応えを語る。

 若葉会は「SAKU13」の販売を通じ、各酒蔵や酒どころとしての佐久地域の魅力をPRする方針。土屋さんは「世界には(フランスの)ボルドーやブルゴーニュなどワインで有名な地域があるが、佐久をおいしいお酒で注目される地域にしたい」と話している。

 22日のお披露目会は午前11時から午後4時まで。「SAKU13PROJECTK」の小売価格は720ミリリットル入り2300円(税別)。

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