奥越の県境に春の黄色の帯―。福井県勝山市の天然記念物ミチノクフクジュソウが同市北谷町の群生地で黄色い花を咲かせ、見頃を迎えている。
地元の住民によると、ミチノクフクジュソウは例年3月下旬に開花。今年は3月上旬まで群生地に雪が積もっていたが、その後気温が高い日が続き例年より数日遅れの4月上旬に開花が始まった。
直径2~4センチの花は、日の当たる斜面に太陽に向かって至る所で咲き、棚田を黄色の"春色"に染めている。4月19日は保全活動に取り組む同市村岡小児童39人が観察会に訪れ、開花数やつぼみの数などを調べた。
子どもたちは「咲いているのを初めて見たけど、とてもきれい。みんなで守っていきたい」などと保全活動に意欲を見せていた。
ミチノクフクジュソウは、県内では勝山だけに自生しているとされる。