金沢おでんの魅力を語り合う参加者=金沢市内のおでん店

金沢おでんの魅力を語り合う参加者=金沢市内のおでん店

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金沢おでん、魅力は「具」 市内店主ら、初の懇話会

北國新聞(2018年4月25日)

 金沢市の「人情しみる金沢おでんを語る懇話会」は24日、同市片町1丁目の「おでん逸品料理高砂」で初めて開かれた。市内のおでん店主らが各店のこだわりや歴史を語り合い、車麩(くるまぶ)やカニ面、バイ貝など、金沢ならではの具を金沢おでんの魅力として挙げた。市は年内に3回程度懇話会を開く予定で、北陸新幹線開業で脚光を浴びる郷土の食文化PRにつなげる。
 懇話会は、市内の創業50年以上の老舗おでん店や、かまぼこ店の代表者10人がメンバーとなっている。金沢のガイド本「乙女の金沢」プロデューサーの岩本歩弓さんがコーディネーター、小説家の嵐山光三郎さんがコメンテーターを務める。
 初回は「高砂」のほか、「おでん 菊一」「あまつぼ」「赤玉本店」「季節料理・おでん黒百合」「おでん よし坊」「おでん居酒屋 三幸」「金沢蒲鉾 武屋」の店主らが集まり、「高砂」三代目店主の青木幹夫さんが牛すじやひろず、カレーを使った「カレーおでん」を振る舞った。
 参加者は、しょうゆをベースにしたり、にぼしと昆布を使ったりと、各店のだしのこだわりや違いを語り合った。金沢のおでん文化の特徴として、具のほか「だしまでおいしい」「一年中、店でおでんが食べられるのは金沢くらいではないか」などの声が上がり、「ある程度、金沢おでんの定義があったほうがいい」とする意見も出た。
 また、新幹線開業後は関東圏からの観光客が増えたため満席になることも多く、予約制や時間制限を設けるようになったと話す店主もいた。
 懇話会には山野之義市長も出席し、「地元の人に金沢おでんをおいしく食べてもらい、県外の人にも素晴らしさを知ってもらいたい」と述べた。次回は6~7月ごろに開き、魅力の効果的な発信方法などを考えていく。

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