氷見市阿尾沖で泳ぐミナミバンドウイルカの群れ=21日午前5時10分ごろ

氷見市阿尾沖で泳ぐミナミバンドウイルカの群れ=21日午前5時10分ごろ

富山県 高岡・氷見・射水 アウトドア・レジャー

氷見沖でイルカウオッチ 30日から遊覧船運航

北日本新聞(2018年4月26日)

 氷見市阿尾沖に3月からミナミバンドウイルカの群れが出現していることを受け、同市で遊覧船を運航する富山湾マリン(松原勝久理事長)は、30日から始める今年の「氷見沖クルージング」にイルカウオッチングを組み入れることを決めた。観光関係者も新たな観光資源としてイルカに注目しており、観察のルールづくりに乗り出す。

イルカの群れは3月上旬から阿尾の海岸に比較的近い沖合に現れ、現在も十数頭が海面から背びれを出して群れで泳ぐ様子がほぼ毎日見られる。背びれの形状から、石川県の能登島周辺に定着していたミナミバンドウイルカが移動してきたとみられている。

 富山湾マリンは毎年4~11月に氷見で遊覧船を運航。市漁業文化交流センターを発着点に、阿尾城跡や定置網、海越しの立山連峰などを見て回るコースで、今回のイルカがいる阿尾沖はちょうど航路に当たることから、イベントとして取り入れることにした。

 関係機関の許可を受けた上で、群れの近くをゆっくり航行したり、しばらく停泊することを計画しており、双眼鏡も貸し出す。イルカの保護のため、餌やりを禁止するなど刺激を与える行動を避けながら運航する方針だ。市観光協会長を兼ねる松原理事長は「氷見の新たな観光の魅力の一つになってほしい」と話す。

 氷見市でイルカの存在が話題になって以降、県内外から見物に来る人が増え、休日には海岸に人があふれる状態となっている。イルカがいる海域に面した同市阿尾の民宿「こーざぶろう」には「今、どこにいますか」といった問い合わせが相次いでいる。

 自身もイルカのファンというおかみの澤武幸栄さん(51)は「能登島の観光業者が困っている中で複雑な思いもある」とし、「イルカは気まぐれなので、また能登島に戻っていくかもしれない。氷見にいる間はマナーを守って見守ってほしい」と話す。

 市観光協会は漁業への悪影響や海難事故を避けるため今後、ダイビングやプレジャーボートによる接近を控えるよう呼び掛ける。海岸沿いでの違法駐車も見られるため、観察のルールづくりを市などと協議していく方針だ。

高岡・氷見・射水 ニュース