松本市中央２で２８日に全面開業した信濃毎日新聞松本本社の新社屋「信毎メディアガーデン」。市民が気軽に立ち寄れるショップゾーンは初日から買い物客でにぎわった。１階ホールに展示した同市出身の前衛芸術家草間弥生さん（８９）の立体作品が存在感を放ち、来館者の目を引きつけた。
　「すごくいいショップがたくさんあって面白い。松本もおしゃれな街になった」。塩尻市大小屋の会社員板橋杏（あんず）さん（３４）は同僚７人で訪れ、２階にあるアウトドア用品販売「Ａ＆Ｆカントリー松本店」などで買い物を楽しんだ。
　松本市井川城の会社員寺沢利治さん（３９）と妻祥子さん（３９）は１階の丸山珈琲（軽井沢町）松本コーヒースタンドでコーヒーを飲んで一休み。テーブルに備え付けの信濃毎日新聞を読みつつ、「信州土産を買うのに良さそうなお店があった」「思っていたより広くてびっくり」と話した。
　草間さんの立体作品は高さ３メートル、直径３・６メートルで、黄色いカボチャに黒い丸がたくさん描かれている。家族で訪れた松本市の会社経営、賀川（かがわ）昂史さん（３４）は作品を鑑賞して「大きさといい、圧巻ですね」と漏らした。
　松本市美術館で開いている草間さんの特別展に合わせた企画で５月６日まで。公開は午前９時〜午後８時。無料。