紙を使った立体造形や写真などが並ぶ今立現代美術紙展=4月29日、福井県越前市いまだて芸術館

紙を使った立体造形や写真などが並ぶ今立現代美術紙展=4月29日、福井県越前市いまだて芸術館

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紙の造形や写真、多彩100点超 今立現代美術紙展が開幕

福井新聞(2018年4月30日)

 「第30回記念今立現代美術紙展1300展」が4月29日、福井県越前市いまだて芸術館などで始まった。国内外から寄せられた立体造形や写真など100点以上が並んでいる。初日は金沢21世紀美術館の島敦彦館長(61)のギャラリートークがあり、愛好家らでにぎわった。5月13日まで。

 旧今立町の若者有志が1979年に始めた。今年は同芸術館や大滝町の民家など、越前市内の計12カ所で展示している。

 島館長は、実行委代表の増田頼保さん(62)=越前市=と対談。伝統工芸と現代表現について「紙すき職人は失敗と思うかもしれない不均一さや穴が、(美術作品の)作り手には非常に魅力的なこともある」と強調。ギャラリートークを聞いていた出品作家に意見を聞き「職人と作家が歩み寄ると面白いものが生まれると思う」と話した。

 同展は国内外の招待作家と公募作家の計48人が出品した。奥村暢欣さん(神奈川県横浜市)の作品「神気 掛軸」は、神社や聖地を巡り、感じたエネルギーを写真に表現したという。招待作家の星野高志郎さん(京都府)は、水性ペンキが重力で垂れ落ちるのを利用した絵画「PARALLEL LINES」シリーズなどを並べた。

 30回の記念に同館では、初回から2017年展までのポスターや新聞記事を展示。5月6日はシンポジウム「審査員から見た紙展」や墨絵パフォーマンスがある。各会場の地図は同館で受け取れる。

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