神輿を前に庵唄を奉納する大工町の若連中=じょうはな座

神輿を前に庵唄を奉納する大工町の若連中=じょうはな座

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粋な音色、庵唄奉納 城端曳山祭宵祭

北日本新聞(2018年5月5日)

 国重要無形民俗文化財・城端曳山(ひきやま)祭は4日夜、南砺市城端地域中心部で宵祭が行われた。山町6町の若連中が、市城端伝統芸能会館じょうはな座に設けられた御旅所で伝統の庵唄(いおりうた)を奉納し、粋な音色を響かせた。5日は本祭がある。

 曳山祭は城端神明宮の春季祭礼。茶屋や料亭を模した庵屋台でうたい奏でられる庵唄は、江戸端唄と上方端唄が融合した曲で、祭りの情緒を引き立てている。

 神輿(みこし)3基が並べられたじょうはな座の舞台には、紋付きはかま姿の若連中が曳山の巡行順に登壇。一番山を務める大工町の若連中・冠友(かんゆう)会は、三味線や篠笛(しのぶえ)に合わせ「玉川」を情緒たっぷりに披露した。西上町の「五月雨」、東下町の「空ほの」、出丸町の「秋草」、西下町の「書き送る」と続き、東上町の「夏は蛍」で締めくくった。

 獅子舞や浦安の舞、城端小学校4年生による曳山賛歌の合唱もあった。

 2016年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されてから2度目の曳山祭で、県内外の観光客が大勢足を運んでいた。

 5日は午前9時20分ごろ、城端曳山会館前の通りに剱鉾(けんぼこ)や傘(かさ)鉾、神輿、庵屋台、曳山が一堂に並ぶ。同9時半に出発し、まちを練る。午後7時から提灯(ちょうちん)山となり、同10時すぎまで巡行する。

 問い合わせは市観光協会、電話0763(62)1821。

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