レクイエムを歌い、カーテンコールに応える出演者=金沢市の県立音楽堂

レクイエムを歌い、カーテンコールに応える出演者=金沢市の県立音楽堂

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終幕の歌声荘厳 楽都音楽祭が幕を閉じる

北國新聞(2018年5月6日)

 「いしかわ・金沢風と緑の楽都(がくと)音楽祭」(北國新聞社特別協力)は5日、金沢市の石川県立音楽堂コンサートホールでクロージングコンサートが開かれ、一般公募の「金沢レクイエム合唱団」がモーツァルトの「レクイエム」を荘厳に響かせた。8日間で177公演が繰り広げられ、大型連休で金沢を訪れた大勢の観光客や地元の音楽ファンらを魅了したクラシックの祭典が幕を閉じた。
 4月28日から金沢駅周辺や北國新聞赤羽ホールなど北陸三県で催され、来場者は昨年を約1千人上回る11万2960人(主催者発表)だった。有料公演のチケット売り上げも80%を超えた。
 クロージングコンサートでは、北陸三県からオーディションで選ばれた団員78人が舞台に上がり、モーツァルトが亡くなる間際まで制作したミサ曲で聴衆の心を震わせた。熱のこもった歌声に会場から「ブラボー」と声が飛び、拍手が鳴りやまなかった。
 ソプラノのマリア・サバスターノさん、メゾソプラノの武部薫さん(高岡市出身)、テノールの高柳圭さん、バスの森雅史さん(同)も伸びやかな歌声を披露した。スウェーデンのイエーテボリ歌劇場音楽監督ヘンリク・シェーファーさんがタクトを振り、オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)が演奏した。
 県立音楽堂交流ホールでは、「トルコ行進曲競演大会」が開かれ、アマチュア、プロのピアニスト8人がモーツァルトのトルコ行進曲を弾き、聴衆がそれぞれの音色の違いを聴き比べた。
 菊池洋子さんや米谷昌美さんら、県内外から集まった8人がテンポよく軽やかな音色を奏で、演奏の正確さや強弱の付け方などで個性を表現した。
 3日に始まった「ピアノソナタ全曲演奏」は、第18番を菊池さんが奏でて完結した。3日間で地元中心のピアニスト14人が全18曲を1番から順に演奏した。県箏曲連盟は、メンバー10人が箏や十七弦で「幻想曲」や「きらきら星変奏曲」を奏で、和の響きで聴衆を引き込んだ。
 6日は、珠洲市のラポルトすずと魚津市の新川文化ホールで公演が行われる。

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