長野市の戸隠神社と戸隠観光協会は、奥社の社叢(しゃそう)にあった杉から木札を作った。11日と9月7日に開く今年の「戸隠古道大ウォーク」(実行委主催)の参加者に配る。奥社の参道の杉並木では昨年10月、樹勢が弱っていたとみられる3本が台風などの影響で倒れ、地元有志らが原因の調査や保全策の検討を進めており、木札を通じて現状に関心を持ってもらう狙いだ。
信州デスティネーションキャンペーンに合わせて7年ぶりに開いた昨年の大ウォークでは、参加者に「戸隠古道」と記したヒノキがさを配った。神社の杉を使った木札は、観光協会が今年の記念品として神社に提案、承諾を得た。戸隠神社宮司で「戸隠奥社の社と杉並木を守る会」会長の水野邦樹さん(61)は「杉並木の樹勢が弱っていることを知ってほしい」と話す。
木札は縦6センチ、横2・8センチで、200個を製作。台風による倒木とは別に、倒れていた木から作った。「戸隠神社御神木」と記し、裏面に「戸隠古道」と焼き印を押した。大ウォークは2回続きで、初回に善光寺から「一の鳥居」まで12キロを、9月にさらに14・2キロ先の奥社へ向かう。木札は、両日参加して奥社まで歩き切った人に配る。
大ウォークは参加費6千円(保険代含む)。申し込みは9日までだが、当日参加も午前8時半から集合場所の市城山公園で受け付ける。問い合わせは戸隠観光協会(電話026・254・2881)へ。