砺波地方の嫁入りの風習を紹介する特別展「となみの花よめさん」が砺波市花園町の砺波郷土資料館で開かれている。送り出す親の思いが詰まった打ち掛けをはじめ、嫁のれんや晴れ着といった明治から昭和期の衣装、道具など111点を展示し、当時の嫁入りを再現している。
展示品のうち、松に鶴亀文様の打ち掛けや明治初期から中期の嫁のれんなど5点は、国の重要有形民俗文化財「砺波の生活・生産用具」。「門(かど)送り」や「合わせ水」といった風習を解説し、時代によってどう変化したのかを写真、パネルとともに紹介した。
1933(昭和8)年の嫁入り道具の目録や、大正時代の嫁入り衣装を撮影できるスペースも設けた。
同館は「展示を見ることで記憶を呼び覚まし、認知症予防などにつなげる『回想法』の一つとしても活用してもらいたい」と話している。
会期は6月3日まで。入館無料。