高岡市金屋町のNPO法人「金屋町元気プロジェクト」(加藤昌宏理事長)が整備してきた移住体験施設「さまのこハウス」が12日、オープンした。空き家を活用した昔ながらの町家の風情を味わえる施設で生活し、移住の参考にしてもらう。
金屋町は高岡鋳物発祥の地で、国重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)に選定されている。石畳通りに面した建物は、「さまのこ」と呼ばれる千本格子を備える。
施設は木造2階建てで、一部を新築。母屋には和室3部屋(客室2部屋)、新築した新館には洋室2部屋を設けた。トイレ、風呂、キッチンは共用となる。若手作家の作品展示と宿泊者の交流スペースを兼ねた土間ギャラリーもある。総工費は約4500万円。
記念式典が施設前の広場で行われ、高岡西部中学校吹奏楽部の演奏でスタート。加藤理事長が「新しいスタートを迎えられたのは多くの協力のおかげ。(施設に)魂を入れていきたい」と意欲を語った。石井隆一知事と高橋正樹市長が来賓を代表してあいさつし、川村人志高岡商工会議所会頭の発声で乾杯した。
施設の問い合わせは金屋町元気プロジェクト事務局(高岡市鋳物資料館内)、電話0766(28)6088。