「自然あふれる美容院に来てほしい」と話す森田さん

「自然あふれる美容院に来てほしい」と話す森田さん

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美容院開業で集落に活気 細入の森田さんが築100年の蔵改装

北日本新聞(2018年5月20日)

 2015年に那覇市から富山市片掛(細入)に家族で移住した森田さおりさん(39)が今月、自宅横にある蔵を改装して美容院を開いた。地元住民によると、片掛地区の住民が集落に店を出すのは約45年ぶりで、地域の活気につながると喜んでいる。 (大沢野・大山支局長 松倉実里)

 片掛地区は岐阜県飛騨市との県境に位置し、富山市街地から車で約50分の自然豊かな地域。かつては銀の採掘で栄えたが、閉山後は人口が流出し、現在は25世帯70人余りの小規模な集落だ。自治会長の島弘司さん(63)によると、約45年前に商店がなくなって以来、集落の住民が営む店はなかった。

 森田さんは愛知県出身の美容師。3年前、立山町米沢出身の夫、雄紀さん(34)と共に、子育てがしやすい環境を求めて那覇市から移住した。子どもが今年保育園に入ったことや、雪深い地域での通勤は難しいと考え、かつての経験を生かして店を持つことを決めた。

 築100年の木造の蔵を改装した店内は、美容道具を入れるワゴンや本棚も木でそろえ、温かみがあふれる。森田さんは「家族連れや老若男女問わず、自然の中でリラックスしてほしい。田舎でも頑張れることを示したい」と意気込む。

 島さんは「人口が減る集落で若い夫婦が頑張っているのはうれしい。これからも慌てず一歩一歩頑張ってほしい」と見守っている。

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