彫刻工房や町家が並ぶ八日町通り沿い。一帯は「木彫刻美術館」として、日本遺産に認定された。正面奥は瑞泉寺=南砺市井波

彫刻工房や町家が並ぶ八日町通り沿い。一帯は「木彫刻美術館」として、日本遺産に認定された。正面奥は瑞泉寺=南砺市井波

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日本遺産に木彫刻の井波 「北前船」に富山・高岡追加

北日本新聞(2018年5月25日)

 文化庁は24日、地域の有形、無形文化財をテーマでまとめて魅力を発信する「日本遺産」として、南砺市の「宮大工の鑿(のみ)一丁から生まれた木彫刻美術館・井波」など、新たに13道県の13件を認定した。既に認められている「荒波を越えた男たちの夢が紡(つむ)いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」では富山、高岡の両市が追加された。

 第4弾となる今回で計67件となった。南砺市の井波地域は、瑞泉寺の再建に端を発し、彫刻工房と町家が軒を連ねる石畳の通りには木槌の音が響き、木々の薫りがただよう。至る所に七福神や十二支などが飾られ、まちが木彫刻美術館のようであることなどが評価された。

 「北前船寄港地・船主集落」は北前船ゆかりの7道県が17年度に認定を受けている。今回富山と京都、大阪、兵庫、鳥取、島根、岡山、広島の8府県の文化財が追加された。富山県内は富山市が回船問屋だった旧森家住宅や旧馬場家住宅など4件、高岡市は市伏木北前船資料館になっている旧秋元家住宅や旧伏木測候所庁舎・測風塔など9件の文化財が認められた。

 このほか、神奈川、静岡両県にまたがる箱根の旧東海道を中心とした「旅人たちの足跡残る悠久の石畳道」や、鬼退治の伝承に関係する史跡などで構成する「『桃太郎伝説』の生まれたまち おかやま」など。自治体から申請があった76件の中から有識者が選んだ。

 富山県(富山、高岡、滑川各市、立山町)が申請した「薬都とやま~立山からの幕開き~」、富山県(滑川、高岡両市)など13都県による「芭蕉が残した自然観・風景観~時代を超えて詠われた地」、小矢部市が石川県津幡町とともに申請した「くりから紀行~戦いの記憶と祈りにふれる峠の旅路~」は認定が見送られた。

 日本遺産は東京五輪・パラリンピックが開催される2020年までに約100件に増やす。今回は山梨、静岡、宮崎の3県で初めて認定。日本遺産がないのは岩手、東京、鹿児島、沖縄の4都県となった。

 東京都内で開かれた認定証交付式には、関係自治体の首長らが出席。林芳正文部科学相が「地元を訪れる国内外の多くの人に地域の歴史、文化に根ざしたストーリーや感動を伝えてほしい」とのメッセージを寄せた。

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