衣装を着て採火の流れを確認する野村さん(左)=富山市婦中町島本郷

衣装を着て採火の流れを確認する野村さん(左)=富山市婦中町島本郷

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かがり火から採火、ねんりんピックの炬火に 婦中で鵜飼祭

北日本新聞(2018年5月26日)

 11月の「全国健康福祉祭とやま大会(ねんりんピック富山2018)」のシンボルとなる炬火(きょか)の採火式が26日、富山市婦中町島本郷の田島川で開かれる「売比河(めひかわ)鵜飼祭」で行われる。県内の海、川、里、山にまつわる四つの祭りで行われる採火の第1弾。同祭は奈良時代の越中国司、大伴家持が神通川(古名・売比河)の鵜飼い漁を題材に和歌を詠んだ故事にちなんでおり、川を象徴する祭りに選ばれた。全国から約1万人が集まる大会の盛り上げに役立てると関係者は喜んでいる。

 売比河鵜飼祭は史実にちなんだイベントで地域の連帯感や郷土意識を高めようと、地元住民でつくる実行委員会(有岡照雄実行委員長)が1998年から毎年開催。愛知県犬山市の協力を得て、小舟に乗った鵜匠(うしょう)がかがり火をともし、鵜を操ってアユを捕らせる実演を行っている。

 ねんりんピック富山は11月3~6日、県内全15市町村を会場に27種目を行う。総合開会式は3日に県総合運動公園であり、四つの火を集めて炬火台に点火する。

 鵜飼祭の採火式では大伴家持役の野村信孝さん(75)=富山市婦中町上田島=が、鵜匠の持つかがり火をろうそくで受けて台上のランタンにともす。25日は会場で流れを確認した。昨年まで実行委事務局長として長く運営に携わった野村さんは「祭りの原点を知ってもらういい機会になる。気持ちを込めて役目を果たしたい」と話した。

 同祭は午後5時に鵜坂小6年生の「鵜坂さんさい踊り」で幕開けし、児童や生徒、住民が多彩なステージを繰り広げる。漁の実演は同8時ごろから。北日本新聞社共催。

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