「青磁鯉耳花入」(手前)と掛け軸「水遠山高一事無」=福井県福井市愛宕坂茶道美術館

「青磁鯉耳花入」(手前)と掛け軸「水遠山高一事無」=福井県福井市愛宕坂茶道美術館

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花鳥風月描かれた茶道具ずらり 福井市愛宕坂美術館で企画展

福井新聞(2018年6月1日)

 四季折々の風流な文様を取り入れた茶道具を集めた企画展「茶の湯 花鳥風月」が、福井県の福井市愛宕坂茶道美術館で開かれている。持ち手がコイの形をした花入れや、蒔絵(まきえ)の技法で桜の花を描いた茶器など、館蔵品からえりすぐった20点を展示している。7月29日まで。

 初夏の茶席を表現したスペースには格式の高い「青磁鯉耳花入(せいじこいみみはないれ)」(中国、16~17世紀)を展示。涼やかな雰囲気の青緑色で、持ち手のコイがめでたい印象を感じさせる。茶席のテーマや心得を表す掛け軸は、大徳寺の僧玉室宗珀(ぎょくしつそうはく)の「水遠山高一事無(みずとおくやまたかくいちじなし)」(16~17世紀)を選んだ。意味は湖や川が遠く広がり山が高くそびえる壮大な風景。花に誘われるかわいらしいハチの文様を施した「紅葵香合(べにあおいこうごう)」(19世紀)もある。

 「海松貝手桶形茶器(みるがいておけがたちゃき)」(20世紀)は貝や海藻の絵柄をふんだんに施した大胆な意匠で、ふたは中央で割れるしゃれたデザイン。調和した組み合わせとして、はけをさっと流すようにして白い土で文様を付けた「刷毛目平茶碗(はけめひらちゃわん)」(韓国、李朝時代)と一緒に並べた。

 ボタンや鳥を鮮やかに描いた懐石道具、青色の濃淡で山や水辺の風景を表現した水指なども展示されている。高島礼学芸員は「茶道は季節や自然を大切にする世界。花鳥風月を表現した華やかな茶道具の数々を見てもらえたら」と話していた。

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