高い天井を生かした迫力あふれる作品を鑑賞する来場者=金沢21世紀美術館

高い天井を生かした迫力あふれる作品を鑑賞する来場者=金沢21世紀美術館

石川県 金沢市周辺 花・紅葉

空間生かした大作の美 総合花展金沢展 後期開幕、177点並ぶ 21世紀美術館

北國新聞(2018年6月9日)

 金沢21世紀美術館で開かれている第23回総合花展金沢展(石川県いけ花文化協会、北國新聞社主催)は8日、後期が幕開けした。趣を一新した会場には、同美術館の特徴である高い天井と白い壁を生かした大型で色彩豊かな作品が並び、洗練された技術と感性が来場者の心を打った。
 後期では新たに大作、中作、普通作の計161点が制作され、全期間展示される特別大作16点を加えた177点が、「生け花王国石川」の粋を伝えた。
 高さ2メートルを超える大作3点が並ぶ場所では、来場者が足を止めて迫力あふれる美の世界に浸った。赤いレッドウィローを背景に白のカサブランカが映える作品が来場者の注目を集め、とがった枝が特徴のカラタチを組み合わせた作品は繊細な感性も感じさせた。出品者が「高い天井を生かした作品に挑戦したい」と意気込んで制作した作品はフトイが高く真っすぐに生けられ、生け花と真摯(しんし)に向き合う華道家の姿を想像させた。
 白い壁を生かした色彩美が際立つ作品も来場者を楽しませた。2点寄せの作品では、片方に赤い花を集め、もう一方に黄色の花と緑の葉が生けられ、色彩の対比が作品の魅力を引き立てた。
 展示は10日まで。入場料は500円(中学生以下無料)となっている。

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