飯島町田切のJR飯田線田切駅など伊那谷を舞台にした場面があるアニメ「究極超人あ〜る」のファンが、アニメのゆかりの地を訪問する「聖地巡礼」の「発祥の地」を示す碑を同駅近くに建設中だ。25年以上前からファンが駅を訪れており、温かく迎えてくれた地元への感謝を込め、同駅の開業100周年に合わせて計画。28日に除幕する。
漫画家のゆうきまさみさん原作のアニメは、主人公たちが田切駅から伊那市駅(伊那市)まで自転車で疾走する場面がある。1991年の公開直後から全国のファンが続々訪れた。ファンは定期的に集まり、駅の掃除などの活動を続けている。2012年からは毎年、両駅間を自転車で走るイベントも開き、毎回70〜100人ほどが参加。コスプレを楽しむ人や飯田線ファンでにぎわう。地元の人も屋台を出し、スイカを振る舞うなどもてなしている。
記念碑設置の発起人は自転車イベントを企画している伊那市職員の牧田豊さん(56)。駅周辺の活性化も狙い、インターネットで呼び掛けると全国の約150人から寄付が集まった。田切駅近くの聖徳寺からは、駅が見える土地を無償で提供してもらった。牧田さんは「イベントを温かく応援してくれる地元に恩返ししたい。記念碑ができて、上伊那に人が来てくれるとうれしい」と期待している。