須坂市中心街に残る古い住宅について土本教授(手前右から3人目)の説明を聞く「町並み探索」の参加者=14日

須坂市中心街に残る古い住宅について土本教授(手前右から3人目)の説明を聞く「町並み探索」の参加者=14日

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須坂市で町並み魅力再発見フォーラム

信濃毎日新聞(2018年7月15日)

 須坂市と同市教委は14日、中心街に残る古い町並みの保存や活用方法を考える「信州須坂の町並み魅力再発見フォーラム」を市内で開いた。国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)選定に向けて住民らの機運を盛り上げる初めての企画。実際に建物を見て回る「町並み探索」などがあり、市民らが魅力に触れた。
 町並み探索では、土本俊和・信州大工学部教授らの解説で、江戸〜昭和初期の民家や土蔵、製糸工場付属施設だった建物などを見学した。参加者は防火壁「卯建(うだつ)」のある建物の外観を写真に収めたり、住人から古い建物に暮らす利点や欠点などを聞いた。
 「須坂に住んで17年になるが、あまり町のことを知らなかった。また参加してさらに知識を深めたい」と宮下秋子さん(66)。米国から訪れたスキー場パークデザイナーのケーラブ・ハミルトンさん(35)は、「とても美しく、伝統建築の造り方、技術の高さはとても勉強になった。海外から来る客はまさにこういった物を見たがっている」と話していた。
 須坂市には製糸業の繁栄ぶりを今に伝える古い伝統的建築物が数多く残るが、都市化によってその数は次第に減少。市は一帯の重伝建選定を目指して今後、都市計画の変更なども検討する。
 フォーラムでは、専門家による講演会やパネル討論も開いた。

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