子どもを描いたいわさきちひろ作品の前で語る長男の松本猛さん=9月21日、福井県越前市の武生公会堂記念館

子どもを描いたいわさきちひろ作品の前で語る長男の松本猛さん=9月21日、福井県越前市の武生公会堂記念館

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いわさきちひろの歩みたどる100作 特別展開幕

福井新聞(2018年9月22日)

 福井県越前市生まれの絵本画家いわさきちひろの生誕100年を記念した特別展「ピエゾグラフによるいわさきちひろの歩み展」が9月21日、同市の武生公会堂記念館で始まった。前期(~11月4日)は「子どもを描いた画家ちひろ」をテーマに、後期(11月9日~12月24日)はちひろが手掛けた絵本作品を中心に、前後期合わせてピエゾグラフ約100点を展示する。

 ピエゾグラフは、最新のデジタル技術を用いた精巧な複製。展示品は専門のオペレーターにちひろ美術館(東京、長野)の学芸員が付き添い、ちひろ特有のにじみやぼかしまで原画の風合いを忠実に再現している。

 前期は、初期から晩年までの子どもを描いた作品48点や関連資料を紹介。長男で同美術館常任顧問の松本猛さん(67)の幼いころのスケッチもあり、母親として子どもたちに常に温かな目線を送り続けたちひろの変遷が見て取れる。

 この日の開場式には松本さんも出席。亡くなる前の病院で完成させた絶筆「あかちゃん」(1974年)の前では「子どもを描き続けた絵描きの絶筆が赤ちゃんとなったことは、ちひろを象徴している。絵の向こう側にある子どもの母親に対する愛情、子の幸せを願う母親の思いを感じ取ってもらいたい」と語った。入館料500円。22日午後1時半からは、松本さんの記念講演会が市福祉健康センターで開かれる。定員200人。参加無料。

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