溶けた金属を型に流し込んで敷瓦を鋳造する職人

溶けた金属を型に流し込んで敷瓦を鋳造する職人

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鋳物の神に感謝と祈り 高岡で「ふいご祭り」

北日本新聞(2018年11月9日)

 鋳物の神に感謝と祈りをささげる「ふいご祭」が8日、高岡市横田町の有礒正八幡宮で行われ、高岡銅器の職人が木製の送風機「鞴(ふいご)」を使った昔ながらの方法で鋳造式に臨み、波模様の敷瓦を作った。

 鋳造式では、高岡銅合金協同組合(高田和喜理事長)の職人ら4人が鞴を手で動かして炉に風を送り込み、約1200度まで加熱。炉から溶けた銅合金を取り出して型に流し込み、敷瓦3枚を鋳造した。敷瓦は来年の神事で奉納する。

 会場では大勢の見物客が作業を見守った。地元の西条小学校3年生43人も見学に訪れ、佐賀遥斗君は「炎が迫力あった。あんなに燃えるのは初めて見た」と目を丸くした。

 式に先立って行われた神事には、金属加工の関係者ら約60人が出席。事業の繁栄を祈り、昨年鋳造した勾玉(まがたま)と玉串をささげた。高田理事長は「多くの人に高岡銅器について知ってもらい、業界を盛り上げていきたい」と話した。

 鋳物師(いもじ)の祖神「石凝姥神(いしごりどめのかみ)」が祭られている同八幡宮は、毎年11月8日に同祭を行っている。鋳造式は高岡鋳物発祥の地、金屋町が開町400年を迎えた2011年に復活した。

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