福井県坂井市丸岡町上竹田の国の重要文化財「千古の家」(坪川家住宅)でハナショウブが見頃を迎えている。重厚なかやぶき屋根と新緑の山々に囲まれた空間に紫や白の花が鮮やかに咲き誇り、訪れる人を楽しませている。
千古の家では、山際の棚田状の水田に「花菖蒲園」を整備。約3千平方メートルに、約20種類、1万5千株のハナショウブが植えられている。栄養分が豊富な冷たい山水を引いているため、通常のハナショウブより色が濃いのが特徴。今年は6月10日ごろから咲き始めたという。
17日は観光客やカメラマンが次々と訪れ、趣ある古民家と満開のハナショウブが醸し出す和の雰囲気を満喫していた。
同住宅保存会の坪川ますみさんは「山あいらしく、新緑とのコントラストも美しい。しっとりとした花をぜひ見に来て」と話していた。
花は7月上旬ごろまで楽しめる。