江戸時代後期以降に作られたとされる若狭地域の道標などについて紹介する企画展=福井県美浜町歴史文化館

江戸時代後期以降に作られたとされる若狭地域の道標などについて紹介する企画展=福井県美浜町歴史文化館

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道標に見る福井・若狭の交通 江戸後期以降の10点

福井新聞(2019年8月19日)

 江戸時代後期以降に作られたとされる福井県若狭地域の道標や、当時の美浜町の交通事情について紹介する企画展が、同町歴史文化館で開かれている。道標の写真や関連資料など約10点を展示している。10月14日まで。

 江戸時代後期には、庶民が伊勢参りや西国巡礼など信仰の旅に出るようになり、各地に道標が設置されるようになったという。若狭地域には60基以上が残っており、社寺に誘導するための物や村の境目を示す物などがある。当時設置された場所からは移動されている物も多いといい、展示では若狭地域の道標を写真と地図で紹介している。

 美浜町では新庄区に二つの道標が残っている。両方とも新庄と近江市との境目にあった「粟柄(あわがら)関所」への目印として置かれた物で、昆布や米、肥料、木炭などが京都や奈良に運ばれていたという。展示資料には明治時代に関所が廃止され、敦賀-滋賀間の鉄道が開通したこともあり、峠を越える人は少なくなっていったと記されている。粟柄関所で発行された通行手形も展示されている。月曜休館。

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