神仏具制作卸の山口久乗(きゅうじょう)(高岡市内免、山口敏雄社長)は19日、奈良市の東大寺で、仏具のおりんを調律した楽器「久乗編鐘(へんしょう)」や雅楽、トルコ音楽、語り、曲芸を組み合わせた舞台「現代散楽」を上演した。
散楽は奈良時代に大陸から伝わった複合芸能で、752年の東大寺の大仏開眼供養会で奉納されたとされる。のちに途絶えた散楽を絵図から読み解き、現代風にアレンジして再現した。
雅楽演奏家の太田豊さん(小矢部市出身)と豊剛秋さん、トルコ音楽の大平清さん、和太鼓の坂本雅幸さん、ジャグリングの森田智博さんが出演。パフォーマンスに合わせてナレーターの林恒宏さんが「今昔物語集」の中の散楽にまつわるストーリーなどを語った。
約300席の会場は満員となり、山口社長は「新しい感動がお客さんに伝わったはずだ」と話した。今後も公演の依頼が寄せられているという。