一般公開され、にぎわう苔香荘=新発田市

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茶席、琴の音優雅に 日本庭園「苔香荘」が公開 新発田

新潟日報(2019年10月31日)

 新潟県新発田市中央町1の日本庭園「苔香(たいこう)荘」と、庭園内の明治から大正期に建てられた「紫雲閣」「武者亭」「苔松庵」が一般公開された。訪れた人たちは振る舞われた抹茶を味わうなど、優雅なひとときを過ごした。

 紫雲閣では、安置している観音菩薩(ぼさつ)像の遷座115年法要を24日に営んでおり、法要に合わせて庭園が公開された。観音菩薩像は1904(明治37)年10月24日に、大地主・白勢家が飢饉(ききん)で亡くなった人を供養するため、同市金塚に02(同35)年に建立された紫雲閣に遷座。紫雲閣は一度移築した後に2015年に現在の場所に再移築された。市の文化財にも指定されている。

 武者亭は新発田の有力者・武者家の元別荘。苔松庵は、明治天皇が巡幸した際に滞在したと伝わる。

 観音菩薩像の法要には、市や観光関係者ら十数人が参列。施主で所有者でもある同市出身の実業家、長谷川一豊さん(70)は「115年前、大変な飢餓に見舞われた。惨事が二度とないように願った先人の思いを、後世に伝えることが私たちの使命だ」と話した。

 公開を企画したのは「新発田歴史文化プロジェクト」。琴の演奏や茶席が用意され、多くの人が訪れた。新潟市江南区の女性(57)は、「庭園は手入れが行き届いており素晴らしい。日本の美を感じます」と話していた。

 苔香荘は11月9、10日、「国民文化祭」「全国障害者芸術・文化祭」の一環で、石泉荘(同市諏訪町3)とともに公開される。入場料はどちらも500円(小学生以下無料)。問い合わせは、石泉荘管理事務所、0254(21)1128。

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