「千代鶴の池」の前で千代鶴神社の御朱印をアピールする高村代表理事=11月8日、福井県越前市京町2丁目

「千代鶴の池」の前で千代鶴神社の御朱印をアピールする高村代表理事=11月8日、福井県越前市京町2丁目

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越前打刃物の聖地に御朱印 福井県越前市の千代鶴神社

福井新聞(2019年11月9日)

 越前打刃物の開祖とされる刀鍛冶、千代鶴国安をまつる福井県越前市の千代鶴神社(京町2丁目)の御朱印が11月8日、新たに発行された。この日は神社で越前打刃物の繁栄を祈る伝統の「鞴祭(ふいごまつり)」が行われ、合わせて御朱印をおはらいした。越前打刃物協同組合では「参拝の思い出として産地に足を運ぶきっかけにしてもらいたい」と話している。

 まちなかにひっそりとたたずむ同神社は、南北朝時代に京都から移り住んだ国安が刀剣を打つときに使ったという井戸「千代鶴の池」が境内に残る越前打刃物の聖地。業界関係者が毎年11月8日に鍛冶道具の名前にちなんだ鞴祭を行い、地元の氏子たちとともに神社を守ってきた。

 近年は国内外の有名シェフが愛用するなどして越前打刃物の知名度が上がり、日本刀ブームも追い風になって参拝客が増加。産地のPRにつなげようと同組合が御朱印の発行を決めた。はがき大の越前和紙に神社名が手書きされ、参拝客が自ら2種類の朱印を押す仕組み。朱印の一つは、刀を打つ国安をイメージしたデザインになっている。

 鞴祭には打刃物職人や関係者ら約20人が参列。不要になった刃物を供養したほか、発行を前に御朱印のおはらいも行った。同組合の高村光一代表理事(55)は「より多くの人に神社や産地に訪れてもらえるよう御朱印を作った。外国人客も増えているので、日本の文化を知ってもらう機会にもなるのでは」と期待を寄せた。

 御朱印は無料。発行場所は神社近くの西尾クリーニング店。受付時間は午前8時半~午後7時半。

 鞴祭に合わせて10日には、越前打刃物会館(越前市池ノ上町)で同会館感謝祭も開く。特売商品が並ぶほか、刃物の研ぎ方教室やリンゴの皮の長むき競争、抽選会などがある。午前9時~午後4時。問い合わせは同組合=電話0778(24)1200。

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