溶かした地金を砂型に流し込む鋳物師=有礒正八幡宮

溶かした地金を砂型に流し込む鋳物師=有礒正八幡宮

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鋳物の神に感謝 高岡でふいご祭

北日本新聞(2019年11月9日)

 鋳物の神に感謝と祈りをささげる「ふいご祭」が8日、高岡市横田町3丁目の有礒正八幡宮で行われ、高岡銅器の職人が木製の送風機「鞴(ふいご)」を使った昔ながらの方法で海の波模様をした敷き瓦を作った。

 鋳造式では、高岡銅合金協同組合の鋳物師(いもじ)4人が鞴を手で動かし、炉に風を送り込んだ。炉からは勢いよく炎が上がり、約1200度まで熱して溶かした青銅の地金を慎重に取り出した。鋳物師は地金を砂型に流し込み、敷き瓦4枚を鋳造した。

 鋳物師を務めた同組合専務理事で、鋳造業「道具」(同市長慶寺)の道具志朗代表取締役(45)は「鋳物師にとって特別な神事。気が引き締まり、新たに頑張ろうという気持ちになった」と語った。

 鋳造式の前に行われた神事には関係者65人が出席。昨年鋳造した敷き瓦と玉串をささげ、事業の発展を祈った。

 同祭は鋳物の神「石凝姥神(いしごりどめのかみ)」に感謝する神事で、毎年11月8日に同八幡宮で行われている。鋳造式は高岡鋳物発祥の地、金屋町が開町400年を迎えた2011年に復活した。

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