新潟県三条市の商工、観光業者らでつくる三条シティセールス事業実行委員会は、サイクリングを楽しみながら市内の工場などを巡ってもらう取り組みを始めた。8カ所すべてを訪れると、地元メーカーの自転車グッズがもらえる。「風を感じながら、ものづくりのまちを楽しんでほしい」と呼び掛けている。
「燕三条 工場の祭典」などを通して盛り上がる産業観光の活性化につなげようと、「三条サイクルツーリズム」と銘打って企画した。サイクリングと絡めたのは「市内には自転車工具を手掛ける業者があり、ロードバイクなどの自転車愛好者はメカ好きの人が多いので」(実行委事務局)という。
対象の8カ所は、見学や体験ができるオープンファクトリーに取り組む製造業者が中心で、三条鍛冶道場や燕三条地場産業振興センターなど体験・販売関連の施設を含む。駐輪用のサイクルラックを各施設の敷地に置いた。
記念品として、工具にもなるタイヤチューブの空気口キャップと、自転車用工具を兼ねたキーホルダー型栓抜きの2種類を用意した。ともに市内業者の自転車工具ブランド「RUNWELL(ランウェル)」の製品。
8カ所を1日で回っても何日かに分けて巡ってもいい。参加者はサイクルラックにぶら下がったプレートと各自の自転車をスマートフォンなどで写真に撮る。三条市横町1の「サイクルショップコバヤシ」で提示すると記念品がもらえる。
今後、自然豊かな下田地区などにも対象を広げたい考えで、実行委の1人で自転車愛好者の藤井篤さん(54)は「自転車は小回りがきく。対象施設を回りながら街中の路地なども巡って三条の魅力を体感してほしい」と話した。
三条鍛冶道場、燕三条地場産業振興センター以外の対象は次の通り。
タダフサ(東本成寺)、三条ものづくり学校(桜木町)、相場産業(金子新田)、マルナオ(矢田)、諏訪田製作所(高安寺)、山谷産業(北入蔵2)